FUJIMI 1/24 AE86 ADVAN TRUENO ’84 【3】 Hood(Bonnet) Extended

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

短いボンネットを伸ばす

ADVAN CARROT KURATA TRUENO ’84

土屋圭市氏が、1984年富士フレッシュマンレース AE86クラス 開幕6戦連勝、シリーズチャンピオンを獲得したTRUENO、土屋氏の談では全8戦の最終戦は「ほかのドライバーがやる気をなくすから」ということで主催者から出場辞退を促され欠場したとか。翌年、ADVAN LEVIN*でグループAにエントリー、エンジントラブルでリタイヤが続くも最終戦のINTER TECで優勝と続く。

 ’84 ADVANキャロット倉田TRUENOはフジミから1980年代後半にキット化されたが2025年現在は絶版。オークション等ではトミカリミテッドやエポック社の1/43のミニカーを見かけるが、フジミのキットも時々出品されている。
たぶん、キットを入手しても当時もののデカールは劣化していると思うが、アフターマーケットで発売されていることを知り、フジミのトレノ(前期)をベースに「キャロット倉田TRUENO ’84」を復刻する。

*’85 ADVAN LEVINはフジミから2023年4月に新型シャーシを採用して再販中

ボンネット延長

  QC N0. 1. フロントグリル周辺の切り取り

サイドターンランプとライトカバー、グリルをエッチングソーで切り抜く。
サイドターンランプとライトカバーはアオシマ製を流用し、グリルはプラシートで作り直す

  QC N0. 2. ボンネット延長用のプレート型取り

ボンネットを延長するためのプラシートと、バンパーの上にある縁取りを再生するため、適当な大きさの厚紙をボンネットに当てカーブを写しとったものを使って0.3tプラシートを切り出す。バンパーの天端は成型が良くないので凸凹。できるだけ平らに削る。

上下プラシートの間にアオシマの前期用サイドターンシグナルを挟んでサイズを確認しておく、サフェーサーや塗料の厚みが出るのでやや隙間は大きめでも大丈夫。

  QC N0. 3. ボンネット延長用プラシートを固定

ボンネット延長用のプラシートは接着後、補強のため「ランナーの溶きパテ」を盛っておく。
パテよりこの方が強度が出る。

リトラクタブルライトは開閉する際切り取りやすいよう薄くなっているので後の切削で穴が開かないよう裏から「ランナー溶きパテ」を盛っておいた。
「ランナー溶きパテ」は、造形には向かないが、接着や補強に適している。
 使用時、へらなどでパテをすくう時に糸を引き、ボディ表面などについてしまうと溶かしてしまうので、気になる場所は念のためマスキングなり、垂れても問題ないよう保護をした方が良い。

※「ランナー溶きパテ」は細かく切ったランナーを空き瓶(私は塗料の空き瓶を使用)に入れ、クレオスのツールクリーナを適宜入れて浸しておくとと2日くらいでドロドロに溶けるものを使う。溶剤にタミヤセメントを使う例もあるが、クレオスのツールクリーナーの方が経済的。

  QC N0. 4.  エポキシパテ(先端の形成)

ポリパテは盛り付ける時の造形が難しいのでエポキシパテを使って大枠を形成。

練ったエポキシパテは帯状にして貼り付け、指で伸ばしてゆく。切ったクリアファイルをぐりぐり押し付けて平面を整えた。2時間くらいでクリアファイルがペロッとはがせる状態まで固まり、カッターナイフ等で切削できるので先端の形を整えておく。
この段階でやすりを使うとまだ柔らかく、やすりの目が詰まってしまうので完全に硬化するまで1日くらいは置いてからやすりで切削する。

 QC N0. 5.  エポキシパテ切削

カッターと平ヤスリで特に先端を中心に形を整える。先端から少し丸みを帯びてつながってゆく感じを意識する。ただし、ボンネット後端から先端にかけてなだらかにつながっていればいいのだが、元々の形状がバンパー後端部あたり、リトラクタブルライトのカバーの付近から微妙に傾斜が緩くなっているので先端を盛るとさらに、くの字になってしまう。大げさに言うと滑り台の先端。

ポリパテ等で更に表面を整えるので耐水ペーパー等で仕上げる必要はない。

 QC N0. 6.  ポリパテで形を整える(ボンネットのライン出し)

ポリパテ一回目

エポキシパテとボディの際は厚付けになって段になるのでポリパテで整えてゆく。1時間ほど、ポリパテが固まったら横から見ながら、平やすりをボンネットに沿わせてエポキシパテを削るか削らないかのところでフロントウインドウから先端までなだらかに下りるラインを意識する。

当然ながら一回ではラインは出ない。

ポリパテ2回目、3回目、4回目

ボンネットと先端の延長したエポキシパテの境目のやすりが当たらない部分があればポリパテを盛っては削るの繰り返し、妥協せず何度でも繰り返してとことんラインを出す。平やすりの角を使ってボンネットのパーティングラインも一緒に削り出しておく。

 QC N0. 7. うす付けパテによる表面仕上げ

タミヤの白パテ1回目

おおよそのラインが出たらポリパテのままでは表面が荒く柔らかいのでタミヤの白パテで表面を整える。きめの細かい白パテは乾燥後のヒケが強く出るので削るのはしっかり乾燥を待ってからの方が良い。

タミヤの白パテ繰り返し

白パテを塗っては神ヤス!で水研ぎの繰り返し。
(パテ研ぎは#600を愛用)
なかなか平面が出にくいが根気が必要、妥協は無用!

気になったらとことんw

 QC N0. 8. スジボリ

納得できるまで?ライン出しができたらボンネットとリトラクタブルライトのパーティングラインを入れる。

エッチングソーの枠や切ったクリアファイルなどを定規にプラカッターでケガキを入れスジボリで太く深くする

スジボリはクレオスのラインチゼル0.3mmを使用

ラインチゼルは専用もあるが芯ホルダーが使いやすい

 QC N0. 9. 捨てサフ入れ(仕上がり確認)

サフェーサー1回目

一回目では、エポキシパテ、ポリパテ、白パテへの塗料乗りが違うので表面が斑になる。ポリパテの部分は乾きが遅い。

神ヤス!#800で軽く水研ぎ

サフェーサー2回目

プレスラインに若干の歪みが出ているが、デカールを貼るので妥協した。

手前:AFTER 奥:BEFORE

手間はかかったが、実物に寄せることができたと思う。

一晩明けたら差サフェーサーに「斑」

白パテの乾燥が完全ではないのか?サフェーサーを吹き付けてから24時間ほど、表面に斑が出現

斑取りとプレスライン調整

結局ペーパーを入れるので気になっていたプレスラインをマスキングして再調整した。ついでの時にサフェーサーをいれ、ラインが気になればもう一度削る。ボンネットは仕上げてからも目立つ場所なので、ここまで来たら納得いくまで作業するのみ。

SNSでもご購読できます。

コメント

Comments are closed.