
フジミの前期トレノを以前の愛車仕様、後期SRにし、ドア開閉にチャレンジする。
今回、フジミのトレノを使って以前所有していた愛車仕様にすることと、初の、ドアの開閉にチャレンジする。先にドアを切り取るとボディの剛性がなくなると思い、まずは気になる部分の修正や前期から後期形状への改造を行いサフを入れる段階まで進んだらドアの切り離し、開閉機構や内装の作りこみにかかる。
1985 TOYOTA SPRINTER TRUENO SR
My Previous Car

1985-1992の間所有した。
購入時、LEVIN GT 5MTとこのツートンのTRUENO SR 4ATで悩んだが、4AGエンジンを取らず、ルックスでTRUENO SRを選択。 車体は軽いが、当時のカローラセダンをはじめトヨタの小型1.5Lに広く使われた3Aエンジンはごく中庸で、シャーシは先代70系のキャリーオーバーでガワ違いとあって4AGが載ってなければ速いというわけでもなくただのコンパクトカーに過ぎない印象は拭えなかった。
足回りはカヤバ New SR、14インチ FIN RACING+P6
会社の先輩に押し付けられた両席レカロ LS、ステアリングはMOMO MISTERY
写真にはないが、当時流行りだったPIAAのドライビングをバンパーに付け、夜はライトを出さずにドライビングで走った懐かしい思い出。なお、バンパーのコーナリングランプユニットは、ぶつけたときに頼んで替えてもらったが、配線はつながっていなかった。1.5Lはオレンジのダミーレンズである。
BASE KIT
1/24 ISD001 トレノ前期型1600GT APEX AE86 藤原拓海
アオシマのキットであればトレノもレビンも前期・後期ともに併売され、ディテールもよく再現されており、ほぼ素組みで何の問題もないのに、あえてフジミ製を選択して改造するというのは悪い癖かもしれない。。。

2025年6月現在、フジミのトレノ後期型は在庫なしで、前期からの改造となる。
愛車仕様の種車は2025年発売『四輪独立アライメント調整機構』を搭載した新シャーシ仕様で登場したものを購入
もともと頭文字Dにはあまり興味がなく、とりあえずは新シャーシ仕様であれば何でもよかったのが正直なところ。
勝手な想像として、30年前、自分仕様で一度作ったことのあるインチアップ峠シリーズのトレノは後期型だった、後に「頭文字D」の流行りに合わせて藤原拓海仕様に寄せるため、金型が前期型に改修されて後期は絶版になったものと思っている。今回、フロントバンパーを後期型に改造する際、よく見たら微かにに後期のコーナリングランプの痕跡が見られたことでそう思った次第。峠シリーズのトレノ後期型は時折オークション等で中古品や古い在庫品が流通している。フジミのNISSAN MARCH K11型は、前期型でモデル化されたが、実車のマイナーチェンジに合わせ後期型に金型が改修されたため絶版になった。前期仕様が2024年末、新金型による再生産が行われたのでトレノも期待したいところ。
DONOR KIT
ディテールの良い、アオシマのキットから前後ライト回りを流用する
AOSHIMA ザ・チューンドカー No.29 1/24 TRD AE86トレノ N2仕様 ’85(トヨタ)

流用するライトパーツはアオシマのトレノ後期からオークションでばら売りされているものを入手。

ライトカバーはアオシマのキットは前期・後期が2種セットされているので後期を作れば前期。前期を作れば後期用のカバーが余剰となる。透明パーツは後期用。今回はオークションにてこのカバーが含まれるガラス等の透明ランナーを購入した。
MODIFICATIONS
QC NO.1 BODY SIDE MOLDING サイドモール除去・再生

サイドモールはカッターナイフで粗方削り取り、平やすりと神ヤス #600の水研ぎで平面を出す。
フェンダー近辺は境目に「ヒケ」があるので後でパテを使って修正する。
全体がまとまった段階で2mm幅のプラシートを使ってモールを作り直す。

2mm幅のプラ帯でモールを作り直す。
2mm幅のプラ帯は2枚をわずかにずらして接着後片側のずれた部分を切り取って形成する。
1本のプラ帯(長さ360mm)を半分に切って張り合わせるとちょうど一台分のモールが取れる。
実車写真を基に両端のフェンダー部分は斜めにやすりがけ、ドア前方は開閉の逃げで若干後退させてあり、1段分を削る。プレスラインから約2mm、目見当で接着。
どんなに気を付けても接着剤でボディが荒れるので乾いてからペーパーで面を整える。
QC NO.2 DOOR WINDOW FRAME加工

ドア両側の下の窓枠とドア左側の上の窓枠が斜めに前に傾いているのでモールを削り直し、左ドアの上の枠は傾いたモールの筋をパテ埋めして入れなおす。

ドアの窓枠の下の部分、Bピラー部モール根元からミラーにかけてを削り、プラシートの帯を接着剤で止め、裏から瞬間接着剤(イージーサンディング)で補強する。
完全に硬化したのを確認したら、ミラー部からクウォーターウインドウの縁と高さ、連続性を見ながら新しいモールとなるプラ帯をやすりで削る。

窓枠部をマスキングしポリパテを盛り水研ぎで整える
サイドシル、プレスラインと窓枠が平行になるよう整える。

その際、ケガキに「平行スジ掘りスクライバー」を使った。スジボリのガイドは曲線対応の樹脂マスキングテープやダイモテープなどいろいろ方法はあるが、この場合は窓枠に沿って針でケガいてそのあとスジボリを使うと綺麗に掘れた。

QC NO.3 SIDE SILL加工

実車ではスポーツパッケージオプションまたは外品のサイドステップが装着されていることがほとんどだが、なしの場合、サイドシルにはプレスラインがあり、1センチほどの外板色と半艶消の黒に塗り分けられている。
やすりを使って段を付けた。
QC NO.4 REAR END加工

まあまあ前期のトレノに近いデザインのリアエンドは後期のトレノではナンバー灯部分ががランプユニットと一体となっているので、不要となる。
ライト部分、成型が深く、内側に穴があいており、「ムギ(麦)球」という電球を仕込んで点灯させることができるようになっているようだ。
今ならチップLEDを使いブレーキやターンシグナルを分けて点灯できる時代に自分の子供のころを思い出すような平成というより昭和な設計だ。果たして今、ムギ球を売っているのか?

ナンバー灯だけを削るか、全体を切り取るか、思案して全体をいったん切り取り裏から0.5tのプラシートを貼った。

上下を削って高さを調整。
アオシマのテールASSYは先に組み立ててクレオスC101スモークグレーを吹いた。ナンバー灯の部分は黒プラなので、何かのついでの時にマスキングしてクレオスC2黒を吹く。

リヤバンパーのキャラクターラインを入れる。
上段は元から刻まれていたもの、リアルを求めるなら線一本分上にずらさないとダメだが、妥協、バランスを見て下に一段、裾にも段一段刻む。
平行スジボリで罫書きを入れ、プラカッターで深くした後、平やすりの角を使って太くした。
本来はもう少し細いラインにしたいところ、元のラインを活かしたのでやや太めとなった。
QC NO.5 FRONT切削

エッチングソー、カッターナイフ、やすりなどを総動員してライト周辺、バンパーをくりぬく
バンパーはアオシマのコーナリングライトとポジション・ターンのサイズを参考に高さを決める。
QC NO.6 ボンネット延長・成形 パテにはクリアファイルを活用せよ!
ボンネットの形状分析と対策

素の状態
フェンダーの上辺で高くなり、リトラクタブルライトの根本が凹んでいる

ライトカバー、ラジエターグリル部がやや寝ているので起こしたい。
ボンネットを1-1.5mm延長するとバランスが良くなる
サイドターンシグナルが一体成型なのも残念なところ。

前作のADVAN TRUENO
ボンネットを延長しアオシマ製のサイドターンシグナルとライトカバーを流用している。今回は後期型にするのでさらにバンパーやラジエターグリルの大幅な加工が必要。
ボンネットを延長する

0.3tと0.5tのプラシートでボンネット延長分とバンパー上部の段とグリルを構成するパーツを切り出す。バンパー上部の段は筋彫りせずプラシートで表現する。
ランナーパテ

まず、延長したプラバンの接着・補強として表、裏からランナーパテを盛る。
エポキシパテやポリパテを盛って削ると剥がれたり割れることもあるので、ランナーパテで強度を出しておく。
エポキシパテ

第一段階は先端部分の形成
厚みがある部分はエポキシパテの方が形成しやすい。粗方形を整えたら、切り出したクリアファイルを押し付け軽く平面を出しておく。表裏からつまんでぐりぐり押し付けながらそこそこ力を入れないと平坦にならない。
クリアファイルを使うことで後の切削が楽になる。
ポリパテ

エポキシパテは際を薄く盛るのが難しいので、ポリパテで均す。
ボンネットの形状が、フェンダーの上端部で盛り上がり、リトラクタブルライトあたりが低く、先端に向けて反った感じなのでエポキシパテで厚みを取り、ポリパテで均すことでラインを作れる。ここでもクリアファイルを活用。
以前は表面を均すのに盛っては削りを繰り返したが、クリアファイルを使うとほぼ一発勝負できれいな面が出る。クリアファイルに早く気付くべきだった。

パテの2段目を削り出した状態。
ポリパテの濃く見える部分がペーパー、神ヤスが当たらなかったところ。
もう一段盛らないと平面が出ない。
ポリパテ2段目

1段目のエポキシパテと2段目の再調整、2段目のポリパテの段を埋める3段目のポリパテを盛る。
削り出しと薄付けパテ

平やすりや神ヤスを使って平面を出してゆく。
納得のいくライン・面が出たらポリパテの「ス」や細かい凹みを薄付けのタミヤパテで調整。

削り込んでいくと新しいス穴が現れたり、パテの段が削り込めていない部分が出てくるので、できるだけ妥協せず、盛っては削るを繰り返すことで仕上がりは良くなると信じる。
ボンネットのプレスラインは線に沿ってマスキングして#600ペーパーで削り出した。

サフェーサーを吹ける段階まで行けたと思う
QC NO.7 フロントバンパー加工

バンパー上段はペラペラになるまで削り込むのでちょうど幅の合いそうなものを挟んで削る。

段付きで0.3、2段目0.3、後ろから0.5の3段と、ラジエターグリルはライトカバー幅の1/3がバンパーから傾斜しているので裏からプラバンを当てる

1段目と2段目をパテ埋め

プラシートで作ったバンパー上端部を接着
コーナリングランプとポジションの位置決めのため、裏から帯に切り出して曲げた0.5tのプラバンを嵌めスリット開口部との仕切りを入れた。
すべてが現物合わせなので最終的に合うかやや不安なまま進めてゆく。。。。
QC NO.8 バンパーのスリット加工

当初、0.5tで横桟を2段入れてみたが。。。
厚すぎた。

0.3tで作り直した。

0.3tで細い帯を何本か切り出し、現物合わせで高さの合うものを差しながら縦を10列に割る。。。
細かすぎて途中で集中が切れるので2日3回に分けて作業した。
タミヤセメントを桟の上下に塗ってピンセットで差し込んでいくが、接着強度はさほど出ないので、完全に硬化後、裏から爪楊枝を使って瞬間接着剤を少量をしみこませて補強した。

バンパー裏からランナーパテで造形部分を補強。
バンパー裾はせり出しが弱かったので0.5プラバンで1ミリほど広げた


フロントバンパーのキャラクターラインを刻む。
フェンダーを削ってしまってもラインを優先w
下側は、プラが透けるくらいまでやすりで削り込んでバンパーを薄くした。裏からランナーパテで補強。後期はバンパー部分のフェンダーの膨らみがないので追ってパテ埋めする。
to be continued…..