購入当時は128GB SSD+1TB HDDの2ドライブで十分なスペックだったが、切り詰めてもC:の空きが10GB台となりWindows Updateができないなど問題が出始めたので大きい容量のものに交換することにした。
現状
C:の空き容量が10GB台
C:をSSDにすると快適なのは会社のPCで体感していたので買い替え時に2ドライブのものを探して現在のものに決めた。予算とセミB.T.O.パッケージの都合でC:のSSDは128GBでD:が1TB HDDの2ドライブ。当時のスペックでは十分な容量ではあったものの、容量が不足がちになるのは懸念していたのでユーザーファイルはD:に展開するように設定。しかし、OSがWindows 10から11に上がったことが一因なのかシステムドライブにしかインストールできない仕様のアプリも多く、いつしか128GBは手狭になっていた。
C:システムドライブのSSD交換を検討
Windows 11 22H2の大型アップデート中、C:の空き容量不足で中断され、残り13GBになっていたことを知る。Windows UpdateはTipsを調べ、別の方法で更新できたが、今後何かと容量不足が原因のトラブルが発生するのは必至である。
本体のスペックを要確認
まずは所持するDELL Inspiron 15 5000(5570)の仕様を確認してどのようなSSDを買えば良いのかを検討しなければならない。
DELLのHPから「inspiron-15-5570-laptop_setup-guide_ja-jp.pdf」をダウンロードして仕様を確認。
C:はM.2という規格のSSDだという事はわかっていたが、M.2でも何を買えば良いのか?M.2のことを全く知らなかった。
DELL Inspiron 15 5000(5570)の基本仕様
データシートより抜粋
ソリッドステートドライブ(SDD)
•M.2 SATA SSD
•M.2 PCIe 3×4 NVMe SSD
サポートされている最大構成
•M.2 SATA SSD:最大 256 GB
•M.2 PCIe 3×4 NVMe SSD:最大512 GB
サポートされているテクノロジ
PCI Express
メインSSD交換の検討
ターゲットはM.2 PCIe 3×4 NVMe SSD 512GB
同じソケットからの接続ながら、M.2 SATA SSDとM.2 PCIe 3×4 NVMe SSDでは伝達の仕組みが違い、後者のデータのアクセススピードが倍近く速いようである。2者の違いについてはKINGSTON TECHNOLOGYのHPでわかりやすく説明してあった。
SSDの交換は、外付けのケースを使い本体にUSBで接続しシステムドライブのクローンを作ればポン付交換できるという事で、Transcend、Western Digital、Crucialなどクローンツールを提供しているメーカの物から選んだ。価格はノーブランドに比べ高めだが製品は信頼できるはず。
256GBという選択もあったが、ケチらずに512GBをチョイス、同時に外付け用のケースを買ったが。。。
SSD交換と環境の復元作業
ケースがSSDを認識できない問題
いざ、クローン作製!ところが、
ケースにSSDを装着して本体に接続するが、USBのケースは認識するものの、肝心のSSDが認識されない。Transcendからダウンロードしたツールでクローンが作成できない。。。
ケーブルを替えてみたり、挿す場所を替えたり、ダメだった。
相性が合わなかったケース、何を買ったかはチョイスが悪かった私の責任なので伏せておくことにする。
Windows標準の「バックアップ&復元」ツール
M.2の外付けケースを買い直すよりコストもかからずその方が近道と判断。
- 「設定」から「システムとセキュリティ」の「バックアップと復元(Windows 7)」に進み、D:に「システムイメージの作成」を行う。2ドライブでない場合は外付けの記憶媒体やDVDへの書き込みでも可能。
- バックアップが始まり、完了時に「システム修復ディスクを作成しますか?」と表示されるのでDVD-R等を用意して起動ディスクを作成
※システムドライブを新しいSSDなどに交換して修復・復元する場合はWindowsが起動できないので「システム修復ディスク」の作成は必須
SSDの交換作業とWindowsシステムの復元
元々装着されていた128GのSSDはTOSHIBA製のM.2 SATA だった。20x80mmの一般的なサイズかと思いきや、20x30mm角の小さなものだった。M.2 SATAはピン部の切込みが2か所、従前交換したwifiカードと同じ規格らしい。こんな小さなものがメインの記憶装置だったとは信じがたいw
新機軸のスロットだがM.2 SATA SSDの基本性能、データの転送は旧来のPCIの2.5 SATA SSDなどと同じ仕組みを使っているので速度は変わらないらしい。
※本PCはセミB.T.O.なので同じ型番でも異なる種類のSSDが使われている可能性がある。
新しいSSDをインストール
新しいSSDは長さが80mmサイズで元のSSDに使われていた金属プレートは再使用できない。ねじ2か所で固定されていたが、スロットに差し込んでねじ止め1か所になる。そこそこ発熱するらしくヒートシンクが各種売られているが今回は見合わせた。
Windowsのシステム復元
新しいSSDを取り付け後、修復ディスクをCD/DVDドライブに入れ、電源ON、F12連打のBIOS画面から、起動をCD・DVDに変えてスタートすればシステムのリカバリはそう難しくない。
ただ、DVDを読み込んでからリカバリのメニューが起動するまでブラックスクリーンのまま数分かかるのでじっくり待つ必要がある。
幸い、トラブルなく新しいSSDは認識され復元が進み30分ほどで完了できた。クリーンインストールから元の状態にする労力を考えるとずっと楽。
パーテーションは元のサイズで再現される
無事にWindowsが立ち上がって万歳というわけではなく、SSDの容量が元の状態のま復元されるので笑ってしまった。まさに復元である。
残念ながらパーティション統合前の画像を保存し忘れてしまったが、起動当初のSSDの状態は元の128GBのままで、新しい512GBとの差分約375GBは右端にグレーの未割当領域になっていた。未割当領域の表示がシステムパーティションの隣であればWindows上で結合できるが表示が離れているとだめらしい。何らかのツールで未割当のエリアをC:に統合しないとSSDを替えた意味がなくなるw
フリーのツールでパーティションを統合
AOMEI Partition Assistant Standardというツールを利用して未割り当て領域をC:に統合して512GBをフルに使えるようになった。システムの領域があるので512GBの内C:に割り当てられたのは460GBほど、当分の間は容量不足から解放されるだろう。
と、午後から夕食を挟んで5時間ほどを費やして何とかSSD交換を終了した。USBのM.2 SSD用ケースがゴミとなってしまった。。。