3MのシンサレートとSEKISUIのレアルシルト

車の天井の制振・断熱(デッドニング)はすでに2台の施工経験がある。そもそもの目的はオーディオのために興味本位ではじめたこと。制振、遮音、吸音が目的で断熱は2時的産物だった。

1台目、大建工業の遮音シート全面貼りとホームセンターで調達したチップウレタンを貼る。思いのほかロードノイズが減り、後席は寒いくらいエアコンが効くので驚いた。天井を叩く雨音も静かになった。ただし、この時に使ったボンドG17は安くて使いやすいが施工後しばらく車内に溶剤の臭気が残存したのがちょっと残念であった。

2台目、レアルシルトをカットして点貼り、シンサレートを全面に貼った。ハイブリッド車だったので断熱はアイドルストップに大いに貢献した。接着剤はセメダインスーパーXを使用。

前回までの経験を参考に、SEKISUIのレアルシルト8枚セット(30x40cm、t1.9)と3Mのシンサレート(150x100cm 、t13.0)を1枚を調達。

SEKISUI レアルシルト

制振材としては 日東電工の「レジェトレックス」の方が有名で価格も安くシェアも高いが、高温になる天井には基材(ブチル?)の耐熱性に若干問題があるのと経験上、縁をアルミテープなどで止めておかないと端から剥離することがある。レアルシルトは施工面積の30%、レジェトレックスは70%とされているのでレジェトレックスの方が重量が嵩むのが難点。施工面積当たりのコストは約1.5倍だが「レアルシルト」をChoice。

レアルシルトの下ごしらえ

レアルシルトは経験則からいうと面でべったり貼らなくても点で細かく貼れば十分効果があるように思う。天井のリブは10cm幅5本に4本の3cm幅が挟まれる構成。メーカーのスペックでは面積の30%程度で制振機能がカバーされるとされていので計算上5枚半分ほどを適宜短冊状にカットして満遍なく貼る。天井には梁などがあるので断熱材料は採寸してから切り出すが、制振材は事前にカットしておいた方が効率よく綺麗に貼り込める。

制振材を貼り付けると叩いたら「カンッ!」と響いていた鉄板が「コツッ」と鈍い音に変わる。雨の日の「バラバラバラバラ〜♬」という騒音が「ポツポツパラパラ♫」に収まり、流石に無音とはならないが、ラジオが聞こえ難くなるような事はなくなるのでオーディオや会話の音量を上げる必要はない。

なお、天井に制振材としてブチル系のレジェトレックスなどを使う人も多いが、デッドニングを生業としているサイトを見ると、ブチル系は高温に弱く天井には向かないという事で材料から外しているところが多い。