汗拭き拭き、蚊に刺されながらのチャリンコメンテは置いといて、レザークラフトに脱線中
HERZというショップでペンケースを買った。不満はなく気に入っていたのだが、なぜか自作「トラベラーズノート」と共生地のペンケースが欲しくなった=D.I.Y.魂が揺れた(笑)
余り革がなければそんなことは思わなかったかもしれないが。。。
HERZ
ペンケース・蓋付きKP-50
3本 Mサイズ
2本 Sサイズ
茶色は違うなと思いキャメルを購入
商品のページのリンク切れはご容赦願いたい(2022.7現在)
一本差しのペンホルダーを作る
蓋つきのペンケースを作るには残念ながら手元にある革の要尺が足らず、作れそうなものをあたっていたら、HERZさんの1本差しペンホルダーがなかなか良さげ、見様見真似で作ってみることにした。
しかしながら型紙もなければ構造もさっぱりわからないので製品寸法を参考に適当に作業を始めるという大胆な初心者である。いや、知らぬが仏でビギナーの暴走である。
仕様の要点
- 革に膨らみを持たせる加工が必要
- ホルダー上部は革の表面を背中合わせにするので新たに「漉き」加工という課題が発生
ツールの購入
革漉きの課題をこなすため、革包丁あるいはそのたぐいの道具が必要になった。WEBで見つけたのがオルファの「別たち」である。
革漉き
HERZさんの製品は革の裏面がきれいに表面加工されているが手持ちの革はそのままなので袋状に重ねる時、表面を2枚重ねると裏面が無加工になる。考えた末、袋状にする際、背中合わせにし、裏面が出る上部を裏面が背中合わせになるよう貼り合わせようと考えた。手持の革は厚さ2mm、そのまま背中合わせに貼ってしまうと合計4mm、ケース部を貼り合わせるには3枚重なる部分の厚さが6mmになってはスマートさに欠ける。財布やその他の既製品を見ていると貼り合わせる部分を漉いて合わせてあるのがわかった。
漉きを動画で勉強して練習したが、広い範囲を平らに漉くときは刃を裏にしてガリガリ削る方がうまく出来た。最初、刃を上にしていたのでちょっと力がかかると刃が食い込んで革を切ってしまった。正しい使い方かどうかわからないが初めてにしてはまあまあそれなりに漉けたと思う。
ただし、革の縁を漉くときは定石どおりに刃を上にして斜めに刃を平行移動させるのがコツのようだ。
革を水で濡らし立体になるよう型を付ける
革に癖を付けずに接着して縫い合わせる技術もなく、世間ではどうしているのかググったら、革を水に浸し柔らかくして型を付け乾かすと形を維持するらしい。
とあるHPを参考にチャレンジした。
使ったのは百均で買った15㎜の木の丸棒とスチロールボード。丸棒は先を削り、棒の直径プラス革の厚さ2倍で20mm幅としてUの字に切ったボードと平らに切り出したボードで濡らした革をサンドして形を整え、クリップ等で止め、乾くまで待つ。クリップの型が付くので直接挟むのはNG。
しっかりと乾燥させるには2日待ったらいいそうだ。ビギナーズラックかもしれないが案外うまくいった。
貼り合わせ前の状態
裏面になる革の上部の見えるところだけ別に切り出した表面を貼り合わせる。それぞれの裏を半分の厚さを目安に漉いて貼り合わせてある。
貼り合わせ
ボンドを両面につけて貼り合わせる
クリップの型がついてもいいようにステッチラインを目安につかむようにする。
ボンドもしっかり乾くまで置いておかないと、中途半端な状態で目打ちやステッチを施すと合わせ目が剥がれてくることがあるので注意。実際そうなってボンドを付け直したがコバ面がボンドで汚くなってしまった。
カットしてヘリ落とし
まだまだ年季が浅いのでなかなかきれいに落とせない。力の加減と道具の角度、そして一気にスイーッと刃を走らせるのが難しい。
コバ仕上げ
へり落としを忘れて先にコバ仕上げをしてしまい、へり落としをしてもう一度磨いた。
ハトメ加工
ハトメと工具の一式はいただきもの。今まで一度も出番がなく、端切れでテストして初めて使ったがちょうどいいサイズだった。
目打ち・縫製
革は生き物だった証なのか、目打ちを入れたりステッチを入れるとまっすぐにカットしていた縁が微妙にうねったりする。全周を5mm程度大きめに作って、ステッチを入れてからサイズにカットしてコバを磨いた方が仕上り感は良いかもしれない。ただ、これはこれでハンドメイド感が出ていてそれなりに味はあると思う。
完成
家内から革紐風の紐と木のビーズをもらってストラップを付けてみた。
ノートカバーと共生地に満足!
手持の革が色むら、傷、皺の目立つワイルドな芯通しのオイルレザーなのだが、その味はお気に入りなので不問。他人様が見れば不良品だと言われかねない風合いが逆に味を出している、はず。
課題が残る
習作としてはまあまあの出来なんだけど、お気に入りのカランダッシュのボールペンを入れたらブカブカでクリップをはめると浮いている。。。
型を付けるときの丸棒は15mmではなく12mmくらいのものが適当だっだかもしれない。こうなったらいずれカランダッシュのボールペンにぴったりのケースを作るしかないか(笑)