Old Blushの挿し木(2021年春挿し)

他の品種で2年ほど挿し木に失敗し、3年目に剪定のついでに挿したところ挿し穂5本中4本がついてしまった。本命ではなかったがこれも縁、年中を通してよく花を付け、増やすと庭がにぎやかになるだろう。

2021.5.30 挿し木

春の一番花が咲いた後、軽い剪定のついでに状態の良さげな枝を使って挿してみることにした。メネデール溶液に漬け、半日ほど水揚げする。

ここまでの作業は既に他の品種で経験済みながら、2年失敗している。

挿し木の用土

用土は赤玉土の小粒100%
事前にしっかりと水に浸しておく

挿し木の用土は鹿沼土を使う人や手法はそれぞれだが、私は赤玉土派

挿し穂

水揚げが終わったら挿し穂づくり

挿し穂は二節のうち一節の葉を残し、一節分は地中に埋まるようにする。
綺麗なナイフで斜めにカットし、ルートンをまぶして土に挿す。
土に挿す際は、切り口のルートンが取れてしまわないよう、棒で下穴をあけ挿し穂を挿したら土を押さえてぐらつかないようにする。
当初はポリのポットを使っていたが挿し穂が固定されにくいので後にプラスティック製のスリット鉢を使うようにしている。

ポットの底から根が出るまでは潅水しながら適度に忘れること

受け皿に水がたまる程度に、毎朝水やり。

カルスが出来て発根するまでは挿し穂が動かない方が良い。
当初はポリのポットを使ったが、のちにプラ製のスリット鉢を使うようにしている。

下から根が出るまでは水やり以外、

適度に忘れること

が大事。。。らしい。

2021.7.18 発根確認

毎日水やりしながらふとポットを持ち上げたら下から根が出ている。
やはり、忘れたころに喜びがある。

植え替え

用土は赤玉5、バラ専用培養土3、ピートモス2で配合

半月くらいは挿し木を養生していたのと同じ場所で見守り。土が乾いたら水やりすればよい。葉の根元から新芽が出てくるようであれば日当たりの良い場所に移動。

2021.8.7新芽確認

バラには3枚葉、5枚葉、7枚葉とあり、剪定の際は、元気な5枚葉の上で切るのが定説。学術的に根拠は証明されていないようだが、この5枚葉から新芽や花芽が出やすいのだそう。

挿し穂を切る際は5枚葉が連続する3節を使うのがコツかもしれない。

2022年12月30日

Old Blushは成長が旺盛のようで、秋には1輪、2輪と花を付け、シュートも出ている。
鉢上げから4号ロング鉢のまま、冬の休眠期を越す準備が必要な時期になった。

ただし、この品種、親株を見ていると、真冬も葉を全部落とさず、1,2輪の花を地味に咲かせ続けて、ほぼ休眠知らずである。

冬の手入れ

  • 強剪定
  • 土換え(鉢増し)
  • 植え替え

バラが休眠している12月から翌2月の間に上記3点を行い、新しい春を迎える準備をする。

冬の養生の比較実験

今回の挿し木4株を使い、剪定をする・しない、鉢増しをする・しないで4種に分け、その後の成長について観察してみることにした。

2022年1月3日 鉢増しと強剪定を実施

2株は、全て葉を落として切り詰め、鉢増しありとなしに。

2株は、剪定せず、鉢増しありとなし。

2022年3月30日

この時点ではさすがに選定しなかった株の方が大きい。

2022年4月28日

4号ロングに鉢上げしたままの株が水切れするようになったので鉢増しを行ったが、休眠期に鉢増ししたものと、しなかったものの差はほとんど見られない。

強剪定したものも丈は低いが、剪定しなかったものと同じくらい花を付けシュートも良く出ている

2022年11月 2度目の冬

結局、春挿し一回目の冬は剪定しない方が成長が良かった。鉢増しは様子を見ながら適宜行った方が良い。

花を気に入った知人から分けて欲しいと頼まれ、一株をプレゼント、残り3株を地植えした。

注:Old Blushは古い種で種苗法に抵触しないので譲渡可能と判断。

2022年12月 地植えに移行

事前に土を準備しておき、日当たりの良い場所に2株を地植えする。
植えてほどなく花が咲き始める。12月というのに、冬の休眠を知らない品種なのか?
 2年目の冬で、挿し穂を取った親株を凌駕する大きさになった。挿し木は根が弱いので生育を求めるなら接ぎ木の方が良いと言われているが、原種に近い品種だからなのか「Old Blush」は生育の旺盛な品種である。

1年目の冬、丸坊主にし、生育が控えめだった1株を実験を兼ねて2年目も強剪定してみる。
北西でやや日当たりの悪い場所に地植えした。

2023年5月23日

最後に地植えした1株は、多少日当たりは悪いが、よく咲いている。
挿し木の冬の強剪定については、株がしっかりと根を張って体力がつくまで強く切らない方が良いと思われる。

花がらを切っても切っても次から次へと咲いてくる。元気で良く咲くチャイナローズはおすすめ

春挿しの手入れについて、まとめ

冬の強剪定

春挿しの株の一回目の冬越しは、強く選定しない方が生育が良いことが解った。

鉢増し

根が詰まり、水切れがあれば根鉢を崩さないよう鉢増しを行う。一般的に冬の休眠期は土換えも行えるが、挿し木はまだ十分に根が育っていないので根鉢は崩さない方が良いと思う。

施肥

一般的に挿し木から翌春までは肥料は施さなくてよいと言われているが、養分が不足してくると葉色が黄ばんでくるのでまず液肥を使って素早く効かせ、落ち着いたら固形を少量与える。

2回目の挿し木